共感覚(シナスタジア)とは?分かりやすい意味
「共感覚ってなに?」
「共感覚の意味とは?」
と、疑問に感じている人は多いでしょう。
まずは、共感覚の意味をわかりやすく解説します。
意味①:1度に複数の感覚が同時に働く現象
共感覚は、英語名でシナスタジアといって、感覚が共鳴することを指します。
わかりやすく言うと、1度に複数の感覚が同時に働く現象です。
人には、温度・音・色・味など無数の感覚が備わっていますが、痛みは痛みだけ、熱さは熱さだけというように、それぞれの感覚が独立して機能しています。
しかし、共感覚(シナスタジア)をもつ人は、痛みに形を感じたり、音に色を感じたりと、1つの知覚に対して2つ以上の感覚が働くのです。
意味②:生まれたときは誰もが共感覚をもっている
文字に色を感じたり、痛みに形を感じる共感覚(シナスタジア)は、普通の人では考えられない感覚でしょう。
しかし、共感覚があまり知られていないだけで、実際は100人に1人が共感覚をもっていると言われています。
むしろ、生まれたときは誰もが共感覚をもっており、成長して五感や知覚が鋭くなるとともに、共感覚が薄れているだけと考えられているのです。
共感覚(シナスタジア)は、特別な感覚ではありますが、訓練次第で誰でも身につけられると言われています。
共感覚(シナスタジア)の特徴・能力
共感覚(シナスタジア)の意味をわかりやすく解説しましたが、少しは理解することができたのではないでしょうか?
今度は、より共感覚の理解を深めるために、具体的な特徴や能力について見てみましょう。
共感覚の意味と合わせて、以下の3つを読んでみてください。
特徴・能力①:音に色がつく
普通の感覚をもつ人からすれば、音は音でしかありませんよね。
音楽に対しても、音のメロディーと歌詞の意味を理解することで、曲からイメージを膨らませるでしょう。
しかし、共感覚(シナスタジア)には、音に色が付いています。
曲のメロディーだけではなく、会話のフレーズからも色を感じているようです。
特徴・能力②:言葉に味を感じる
言葉のなかに味を感じる共感覚をもつ人がいます。
たとえば、青春という言葉に甘酸っぱさを感じたり、ラブラブなカップルという言葉に甘みを感じたりと、言葉の形容ではなく実際に味を感じているのです。
いくつかある共感覚のなかでも、珍しい種類と言われています。
特徴・能力:文字が人格化される
最近は、文字を擬人化したキャラクターがあります。
普通の感覚をもつ人であれば、あくまで空想を形にしただけの話ですが、実際に文字が人格化される共感覚をもつ方がいます。
たとえば、【あ】の文字に優しく包容力がある男性を感じるといった感覚です。
文字が人格化される共感覚をもつ方は、文字としての記憶だけではなく、文字がもつ人格の部分で記憶をする能力をもっていると言われています。
共感覚(シナスタジア)を身につける方法
共感覚の意味や特徴をわかりやすく解説してきましたが、知れば知るほど不思議な感覚ということがわかったかと思います。
しかし、誰しも潜在的に共感覚をもっており、訓練次第で身につけることができるのです。
今度は、共感覚が身につく2つの方法をわかりやすく解説します。
方法①:感じたことを別の感覚に置き換える
普通の感覚をもつ方は、チョコレートを食べると、甘いという味覚が働きます。
しかし、共感覚をもつ人は、チョコレートを食べて甘いという味覚が働きつつ、音楽を感じたり、色を感じたりと、味覚と異なる五感や知覚が働いているのです。
この違いから、感じたことを別の感覚に置き換える練習を繰り返すことで、共感覚を身につけることができます。
わかりやすく例えると、味覚を感じるものに対して、色彩や聴覚といった別の感覚を働かせるだけです。
あなたのなかに眠っていた共感覚を呼び起こすことができるでしょう。
これまでの感覚との違いが、わかりやすく実感できる方法です。
方法②:クラシック音楽を聴く
クラシック音楽には、人の耳では聴き取れない倍音成分と呼ばれる周波数が含まれています。
倍音成分は、脳機能の向上や潜在意識の活性の効果が高く、眠っている共感覚を活性化させてくれると言われています。
共感覚の活性化は、クラシック音楽の曲から連想できる情景をイメージして、色・形・味・匂い・濃度・触感といった五感や知覚を付け足していくだけです。
とくに、共感覚をもっていたと伝わるモーツアルトの曲がおすすめされています。
曲を変えて共感覚の活性化を繰り返せば、あなたも共感覚を身につけることができるでしょう。
共感覚(シナスタジア)のメリット&デメリット
共感覚(シナスタジア)の意味を理解して、感じたことを別の感覚に置き換えたり、クラシック音楽を聴き続ければ、誰でも共感覚を身につけることができるはずです。
しかし、共感覚は不思議な能力ではありますが、身につけることに意味があるのでしょうか?
さらに共感覚の理解を深めるために、共感覚のメリットとデメリットを見てみましょう。
メリット:記憶力・暗記力が高い
共感覚は、1度に複数の感覚が同時に働く現象のため、記憶力や暗記力が非常に高いと言われています。
わかりやすく例えると、一般の方は初対面の方の名前を文字で記憶しますが、共感覚をもつ人は、文字で名前を記憶しつつ、色・色聴・味といった別の知覚からも記憶しているのです。
実際に、記憶力のよさは、関連する情報が多いほど高いと言われています。
記憶力を高めたい方は、共感覚を身につけてみてください。
デメリット:集中力が欠ける
1つのことを2つ以上の感覚を使って記憶できる共感覚ですが、集中力に欠けるというデメリットがあります。
わかりやすく言えば、共感覚をもつ人は、普通の感覚をもつ人より感性が鋭く、必要以上に周りのことが気になってしまうのです。
そのため、落ち着きがなかったり、1つのことを長く続けられない人が多いと言われています。
さいごに
共感覚(シナスタジア)の意味や特徴をわかりやすく解説してきました。
普通の感覚をもつ人は、共感覚の意味を知るほど不思議に思えたことでしょう。
ただ、誰もが共感覚をもっており、訓練次第で身につけることが可能です。
興味がある方は、自分の共感覚を活性化してみてください。